税務調査のペナルティ
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課税漏れが発覚した場合のペナルティを教えて下さい。
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加算税にプラス延滞税がかかります。税率は場合によりますが、ペナルティにより追徴税額が2~3割増えることもあります。
ペナルティには加算税と延滞税がある
税務調査では、何も指摘されないに越したことはありませんが、やむを得ず、修正項目が発生した場合にはどのくらいのペナルティがかかるものなのでしょうか。
ペナルティは大きく、 加算税と 延滞税の2種類に分かれます。加算税はさらに4つの種類に分かれます。修正税額が発生した場合、通常は、加算税と延滞税の両方がペナルティとして課税されます。
□加算税・・・重加算税、無申告加算税、過少申告加算税 不納付加算税
□延滞税
最も重い加算税は 重加算税です。これは納税者が申告に関して、隠蔽仮装行為をしていた場合にかかるペナルティで、35%の税率で課税されます(無申告の場合には40%)。
また、そもそも申告書を提出していなかった場合には、無申告加算税が課税されます。この場合の税率は原則15%(納付すべき税額が50万円超の場合は20%)です。ただし、自主的に申告した場合には、5%に軽減されます。
修正申告で通常課税されるのは、過少申告加算税
実務的に一番課税されることが多いのは、 過少申告加算税です。これは申告書を提出していたにも関わらず、その後の税務調査などで申告税額が少なかったことが発覚した場合のペナルティです。税率は原則10%ですが、後から発覚した追加税額が、期限内に申告した税額と50万円のいずれか多い方を超えている場合には、その超えている部分については15%となります。
過少申告加算税の場合にも、無申告加算税と同様の減免措置があり、税務署に指摘される前に自主的に修正申告をした場合には、過少申告加算税は免除されます。
不納付加算税は、源泉所得税の不納付について科せられるペナルティです。原則10%の税率ですが、こちらも自主的に納付した場合など一定の要件を満たした場合には減免措置が設けられています。
延滞税は期限後2ヶ月を超えると高くなる
延滞税 は、冒頭でもご紹介したように、加算税とは別に課税される、いわゆる"延滞利息"です。納期限後2ヶ月以内に納付した場合には年2.9%(平成26年現在)の税率ですが、2ヶ月を超えると年9.2%(平成26年現在)の税率で課税されます。
修正申告では、これらの加算税と延滞税の両方が課税されますので、追加税額が2~3割増しになることも珍しくありません。