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税務調査改正の影響!-3 | 大阪の税理士法人:大阪・京都・神戸・滋賀・奈良・東京・横浜を中心に活動/税務調査/重加算税/加算税/修正申告/突然の税務調査/税理士/税務調査対応

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税務調査改正の影響!-3

税務調査の改正が中小企業経営者・経理担当者にどんな影響を与えますか?-3
アポ(事前通知)無しの税務調査は一定の条件付きですが認められています。また、なぜ事前通知が無かったのかという理由も(通常は)教えてはくれません。ただし、 現金商売という理由だけ で事前通知無し調査を行うことは出来ないことになっています。

アポ無し調査は認められるのか?

前回からの続きです。

国税局が、イカニモという会社に国税犯則取締法により強制調査を行うのであれば、アポ無しも有りかと思います。

しかし、イカニモというのではない一般の会社に、果たしてアポ無しの税務調査は認められるのでしょうか?

国税通則法第74条の10には、下記のように書かれています。

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事前通知の規定にかかわらず、

1.税務署長等が調査の相手方である納税義務者の申告若しくは過去の調査結果の内容 又は

2.その営む事業内容に関する情報(後述)

3.その他国税庁等若しくは税関が保有する情報(後述)

に鑑み、

1.違法又は不当な行為を容易にし、正確な課税標準等又は税額等の把握を困難にするおそれ

2.その他国税に関する調査の適正な遂行に支障を及ぼすおそれ(後述) があると認める場合には、事前通知を要しない。

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つまり、前提条件はつきますが、アポ無し調査は一定の会社には、この法律に基づき認められているのです。

 

とはいえ、突然会社や社長自宅に税務調査官がやってきて、何の説明もなく「レジを見せて下さい。次は、現金出納帳を・・・。」となれば、税務署と納税者との間でバトルとなりかねません。

そこで、税務調査実務における「事務運営指針」において、

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事前通知を行うことなく実地の調査を実施する場合であっても、調査の対象となる納税義務者に対し、臨場後速やかに、「調査の目的」、「調査の対象となる税目」、「調査の対象となる期間」、「調査の対象となる帳簿書類その他の物件」、「調査対象者の氏名又は名称及び住所又は居所」、「調査担当者の氏名及び所属官署」を通知するとともに、それらの事項(調査の目的、調査の対象となる税目、調査の対象となる期間等)以外の事項についても、調査の途中で非違が疑われることとなった場合には、質問検査等の対象となる旨を説明し、納税義務者の理解と協力を得て調査を開始することに留意する。

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とされています。

 

さらには、顧問税理士がいる場合には、顧問税理士に対しても、臨場後速やかにこれらの事項を通知することに留意する、とされています。

事前通知がなかった理由の開示

色々と税務調査の相談を受ける中で多いのが、「アポなしで突然の税務調査だったんだけど、なんで当社には事前通知がなかったのか、その理由が知りたい」というものです。

多くの他の会社には、きちんと2週間ほど前には事前通知があるのに、なんでうちにはないの?うちは脱税会社と税務署に思われてるの?という疑問かと思います。 経営者としては当然に知りたいところですよね。

 

しかしこれに対しては、「税務調査手続に関するFAQ(一般納税者向け)」において、残念なアンサーがあります。

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法令上、事前通知を行わないこととした理由を説明することとはされていません。ただし、事前通知が行われない場合でも、運用上、調査の対象となる税目・課税期間や調査の目的などについては、臨場後速やかに説明することとしています。 また、事前通知をしないこと自体は不服申立てを行うことのできる処分には当たりませんから、事前通知が行われなかったことについて納得いただけない場合でも、不服申立てを行うことはできません。

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ということで、なんでアポ無しなのかの理由説明には、税務署は答えてくれないことになっています。

現金商売はアポ無し調査となるのか?

飲食店業などの現金商売では、売上除外できるという性悪説からか、アポ無し調査止む無しという風潮が幾分あるように思います。

しかし、こういった現金商売の方には朗報の話が、国税通則法の法令解釈通達において記されています。

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国税通則法第74条の10に規定する「その営む事業内容に関する情報」には、事業の規模又は取引内容若しくは決済手段などの具体的な営業形態も含まれるが、単に「不特定多数の取引先との間において現金決済による取引をしているということのみをもって事前通知を要しない場合に該当するとはいえない」ことに留意する。

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その他国税に関する調査の適正な遂行に支障を及ぼすおそれ

一方、国税通則法第74条の10にある「その他国税に関する調査の適正な遂行に支障を及ぼすおそれ」があると認める場合とは、どんなケースをいうのかも気になるとろこですが、上記同様に国税通則法の法令解釈通達において以下のように記されています。

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例えば、次の1から3までに掲げるような場合をいう。

1.事前通知をすることにより、税務代理人以外の第三者が調査立会いを求め、それにより調査の適正な遂行に支障を及ぼすことが合理的に推認される場合。

2.事前通知を行うため相応の努力をして電話等による連絡を行おうとしたものの、応答を拒否され、又は応答がなかった場合。

3.事業実態が不明であるため、実地に臨場した上で確認しないと事前通知先が判明しない等、事前通知を行うことが困難な場合

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その他国税庁等若しくは税関が保有する情報

アポ無し調査の最後の項目となりますが、国税通則法第74条の10にある「その他国税庁等若しくは税関が保有する情報」については、「税務調査手続等に関するFAQ(職員用)【共通】」で、以下のように書かれています。

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例えば、

1.報道機関による報道、インターネット上のホームページ、刊行物など、公開されている情報源に基づき収集した情報

2.法定調書や職員が独自に収集した資料情報

3.調査対象者の従業員、取引先等から寄せられた情報 などが該当するものと考えられます。

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つまり、 新聞やテレビ報道、またはインターネット上のホームページ、更には、従業員や取引先からのいわゆるタレコミも参考 にされるということです。 なるべくなら、アポ無し調査は避けたいものです。

 

次回に続きます。


2014.5.26執筆

 

(注)執筆当時の法律に基づいて書いていますのでご利用は自己責任でお願いします。

今村 仁

今村 仁

「節税は義務、納税は権利」がモットーです。
自分の半生について、取材を受けました。

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