はじめが肝心
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身分証明書の確認と時間厳守は基本
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税務調査官には質問検査権があり、納税者には受忍義務があります。とはいえ、税務調査の最初には必ず税務調査官の身分証明書の確認をして、本物かどうかを確かめて下さい。また、調査官は国家公務員ですから、おおむね真面目な方が多いです。時間厳守は好印象にうつりますので、その後の調査がスムーズに行くことになります。
質問検査章で身分の確認
税務調査官は、 質問検査権 を行使して税務調査を行います。一方、納税者には 納税義務 と、税務調査に応じなければいけない 受忍義務 というものがあります。
税務調査官が質問検査章を提示しない場合や、税務調査を受けることにより著しく日常業務に支障をきたす場合は税務調査を断ることができるとなっていますが、通常そのようなことはないでしょうから原則任意調査であっても断ることはできません。
では、 質問検査章とはなにかというと、その 税務調査官の身分証明書であり、調査できる税目が記載されている用紙のことです。例えば、「法人税・消費税」と記載されていれば、その税目しか調査できません。
事前連絡なしの抜打ち調査の場合、本物の税務署員かどうか確認するためにも、 質問検査章と写真付きの身分証明書 を確認しましょう。
時間厳守は基本
税務調査当日は、調査官は大体午前10時までに来られます。経営者の中には、いわゆる重役出勤されている方もおられるようですが、 税務調査当日は余裕を持って出社 してください。
また、昼食は午後12時から1時までとなりますが、早い目に切り上げて、調査官よりも早く戻るようにしましょう。
初対面の人との交渉では、 第一印象が重要です。時間を守るということは、人との付き合いの基本ですので、ご注意ください。
● 質問検査権とは、税務職員が調査をするに当たって、納税者等に対して質問や検査をすることができる権利をいう。
→ 調査対象となる会社だけでなく、必要であればその得意先・仕入先や取引金融機関まで範囲が及ぶ。
● 質問検査章で調査対象となる税目を確認する。
→ 調査官は「質問検査章」と「身分証明書」を携帯しているので、必ず確かめる。
● 理由のない調査拒否、質問不答弁、虚偽答弁、検査拒否等に対しては、罰則が適用される。
→ 納税者には受忍義務があり、調査を拒否することはできない。
● 時間を厳守する
→ 調査の始まり(大体午前10時)と午後の始まり(大体午後1時)の遅くとも15分前には会社で待機しておく。時間にルーズな人間は、信頼度が下がる。